Astrophysics Group

宇宙物理学研究室

暗黒物質

Dark Matter

銀河団

Galaxy Clusters

重力波宇宙論

Gravitational-Wave Cosmology

重力の検証

Test of gravity

高密度天体

Compact Stars

Staff
教員
准教授
岡部 信広

銀河団、暗黒物質、重力レンズ

准教授
西澤 篤志

重力波、宇宙論、重力の検証

助教
木坂 将大

中性子星、ブラックホール、突発天体現象

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    @*1:hiroshima-u.ac.jp
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Dark Matter
宇宙の物質の約85パーセントが目に見えることができない暗黒物質で占められています。 現在私達が見ることができる銀河や星などは暗黒物質の重力ポテンシャルの中で成長していきました。 宇宙にある暗黒物質の質量分布を調べることで、宇宙の構造の進化が分かります。見ることができない物質でも質量があり、 一般相対性理論の予言では大きな質量の周りの時空が曲がります。このため、背景に写る銀河の光がその周囲を通ると像が歪みます。このような現象を重力レンズ効果と言います。すばる望遠鏡やEuclid衛星などを使って重力レンズ現象を観測することで宇宙の暗黒物質分布を研究しています。
Galaxy Clusters
銀河団は太陽質量の1000兆倍にも達する宇宙最大の天体です。 初期宇宙の密度ゆらぎの種を色濃く反映して進化してきたため、宇宙にある銀河団の数は宇宙論パラメータに敏感で、宇宙論を検証するターゲットの一つとなっています。また、暗黒物質が作る重力場にガスや銀河が束縛されており、銀河団ガスはX線や電波を通して、銀河は可視光などを通して観測されています。銀河団ガスや銀河のように目に見える物質をバリオンを呼びますが、多波長観測を通して、暗黒物質とバリオンの相互作用を研究できる天文学の側面も持っています。
Gravitational-Wave Cosmology
重力波とは、光速で伝播する時空の歪み(波) のことです。その存在は一般相対性理論によりずっと以前から予言されていましたが、非常に観測が難しく、長い間、直接的検出には至っていませんでした。2015年、ついにアメリカの検出器がブラックホール連星合体により発生した重力波を初検出しました。重力波はブラックホール連星や中性子星連星の合体のような天体起源のもの以外にも、初期宇宙におけるインフレーションや宇宙の相転移・再加熱といった高エネルギーで激しい現象によっても生成されると考えられています。我々のグループでは、重力波観測を通して、初期宇宙やその後の宇宙の進化、 標準模型を超えた基本粒子の探索などを行っています。
Test of gravity
これまでの重力理論の検証は地球上での実験や太陽系内での観測など、重力が弱い場合に限られていましたが、2015年の重力波の初観測を機に、ブラックホールのように重力が非常に強い時空や、重力波の生成・伝播過程のような動的な時空の性質を調べることが可能になりました。そのような極限的な環境における重力の性質は量子重力理論や宇宙加速膨張の起源などに関して何らかの示唆を与える期待されており、 我々のグループでは重力波観測データを解析することにより、極限環境で一般相対性理論を精密に検証すると同時に、未知の重力の性質について調べています。
Compact Stars
ブラックホールや中性子星などの高密度天体の周囲は強重力だけでなく、非常に強い電磁場環境である磁気圏を形成することがあります。パルサーは非常に強い磁場を持ち高速で自転する中性子星であり、磁場を介して回転エネルギーを動力源とし、パルス状に見える電波からガンマ線までの電磁波や相対論的な(速度が光速に近い)運動をする物質を放出しています。ブラックホールから放出されている相対論的ジェットも、本質的には速い回転と強い磁場に起因する同じ機構が働いていると考えられています。このような中性子星・ブラックホールのエネルギー解放機構について、観測や数値シミュレーションなどを用いて研究しています。
Information for Students

宇宙物理学

宇宙物理学(天文学や重力波天文学を含む)は国際化が最も進んだ先進的な研究分野の一つです。 理論と観測の繋がりが深く、理論屋が観測をしたり、観測屋が理論を作ったり、理論と観測の垣根はほぼ存在しません。 様々な能力を磨き理論も観測もできる人が活躍している業界です。宇宙の様々な物理現象を理解するのに理論も重要ですし、 観測装置の特性なども理解しないと研究することができません。 観測はビッグデータ化が進み、プログラムを書く能力は必須です。
本研究室では、宇宙物理に関する理論的・観測的研究を行なっています。主な研究トピックは、観測的宇宙論、暗黒物質、バリオン物理、銀河団、ブラックホール、中性子星、パルサー磁気圏、粒子加速、重力波観測による宇宙論、極限環境での重力理論および未知の基本粒子の探索、など多岐に渡ります。

4年生の卒業研究について

宇宙物理学研究室では、4年生の卒業研究課題として、前期は宇宙物理学に関する教科書や論文を読むゼミを週1〜2回行います。教科書は相対論的宇宙論、電磁流体、重力波に関するものが多いです。また後期は各自個別のテーマが与えられ、より専門的なゼミや論文を通じ、宇宙物理学の理論研究に触れていただきます。通年では研究室全体のセミナーが週1回ほど行われます。

大学院修士課程入学を希望される学生のみなさんへ

大学院修士課程の1年生前期では、大学院の講義に加えて、宇宙物理学に関する教科書の輪講を行うゼミを週に1〜2回行います。後期から、各学生の希望により、さらに専門的な分野の勉強や研究に進みます。そして修士課程2年間で修士論文を書きます。大学院での勉強や研究は主体性と持続性が特に求められます。なお、大学院生として宇宙物理学研究室で研究するために、4年生で宇宙物理学研究室に所属している必要はありません。もちろん学外から大学院に入学する学生のみなさんも歓迎です。

大学院博士課程進学•入学を希望される学生のみなさんへ

博士課程に進学した場合は、研究活動を続けますが、単に教員の指示通りのことをするだけでなく、自主的に研究テーマを見つけ、それに取り組み、3年間の間に博士論文を書き上げることが求められます。 また、今後のキャリアのためにも宇宙物理学や天文学の様々な知識や研究トピックの習得が必要とされます。毎日,最新の論文のチェックをするのも日課の一つになります。 貪欲に挑戦する研究姿勢、精神力を武器に3年間の充実した研究生活を送ってください。 博士号の取得は研究者としてのキャリアのスタート地点に立った証になります。本研究室で得た知識を武器に次の研究ステップへ進んでいきましょう。

Master's/Doctor's thesis
修士・博士論文
  • 修士論文

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  • 博士論文

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Access
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広島大学のアクセス案内
Shinkan-sen/Sanyo-Honsen

JR広島駅から山陽本線に乗り換え西条駅で下車(約40分)。
西条駅からバスで広大中央口下車(約20分)。

新幹線・山陽本線
Shinkan-sen(Kodama)/Higashi-Hiroshima

JR東広島駅下車後、バス(本数が少ない)またはタクシー。

新幹線(こだま)・東広島経由
plane/Saijo

広島空港から西条エアポートリムジンに乗りJR西条駅下車(約25分;時刻表)。
西条駅からバスで広大中央口下車(約20分)。

飛行機・西条駅経由
plane/Shiraichi

広島空港からJR白市駅行きバスに乗りJR白市駅下車(約15分時刻表)。
JR白市駅から山陽本線に乗り西条駅で下車。
西条駅からバスで広大中央口下車(約20分)。

飛行機・白市駅経由
plane/Saijo

現在理学部改修工事のため、経済学部建物内4階に仮移転中。経済学部建物はバス停を降りた目の前の建物。

東広島キャンパス